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サンチャゴ巡礼記2

28276256_1281448251998963_5853704193411883826_n今年で3回目になる「世界遺産“サンチャゴ巡礼路”を歩く」。キリスト教の巡礼路であり、世界遺産でもあるスペイン版お遍路の約800kmを、本学の学生12人が約40日かけて歩いています。

 

10kgを超えるバックパックを背負い、毎日ひたすら歩き続ける修行のような旅を経て、彼らは何を得るのでしょうか。

 

 

 

今回は計4回を予定している現地レポートの2回目。旅中盤の様子を、リベラルアーツ学群3年生の芳野貴洋(よしの たかひろ)さんに伝えてもらいます。

 

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ちょうど帰国まで1ヶ月となった2月24日。グエメスという村にある宿泊先のアルベルゲ(巡礼者用宿)に到着した。そこでお会いした現地の神父から、貴重な話を聞くことができた。

 

話の内容は、サンチャゴ巡礼にまつわるさまざまな歴史や、平和構築へ向けた神父の思いだ。

 

アルベルゲの壁一面に描かれている5つの壁画は、カミーノ・デ・サンティアゴの一連の流れを表していると神父は言った。

 

S__1440071751枚目壁画は、巡礼を始める前の段階を描いている。5人の男性は浮かない表情を浮かべ、現状に満足がいっていない様子だ。

 

彼らが囲む2つの操り人形は、都市の合理的な生活に馴染めていないという彼らの心情を描写している。

S__1440071762枚目は、巡礼を開始した直後の様子を描いている。大地を足で踏みしめ、前へ一歩ずつ進む姿を表している。

 

歩き進めていくに連れて、五感が敏感になり、視覚や触覚を通じて、大自然を体感している過程が描かれている。

S__1440071773枚目では、各巡礼者同士の協力的な姿勢が示されている。

 

左奥に描かれている矢印は、普段巡礼者を導いてくれる実在の道しるべである。

 

一方、巡礼者たちの右となりに浮かぶ矢印は、彼らの心の中に存在する道しるべだ。人間は互いに共通点をみつけると、一致団結しやすいのだと神父は説明する。

S__1440071784枚目は食事のシーンだ。サンチャゴ巡礼路はさまざまな国から、人種や民族の異なる人々が訪れることで非常に多様化している。

 

ここで描かれているシーンには、世界中の人々がいつか同じ食卓で食事を楽しむことができるように、という世界平和の実現を祈るメタファーとなっている。

 

S__144007179最後の5枚目は、沈む太陽を眺める場面だ。この太陽は新しい地平(世界)を象徴している。

 

このアルベルゲに泊まったことで、サンチャゴ巡礼が世界平和の実現を祈って作られた場所だということを、メンバー一同で再認識したのであった。

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