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サンチャゴ巡礼記1

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左から5番目、芳野さん

 

今年で3回目になる「世界遺産“サンチャゴ巡礼路”を歩く」。キリスト教の巡礼路であり、世界遺産でもあるスペイン版お遍路の約800kmを、本学の学生12人が約40日かけて歩いています。

 

10kgを超えるバックパックを背負い、毎日ひたすら歩き続ける修行のような旅を経て、彼らは何を得るのでしょうか。

 

 今回は計4回を予定している現地レポートの1回目。旅序盤の様子を、リベラルアーツ学群3年生の芳野貴洋(よしの たかひろ)さんに伝えてもらいます。

 

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28059145_1277849695692152_1426230053994546576_n旅が始まってちょうど1週間、スペイン時間の2月19日、私たちはスペインの北にあるバスク地方の大都市、ビルバオ(Bilbao)に滞在している。

 

現代建築の意匠を詰め込んだ「グッゲンハイム美術館」で知られるこの街に昨日到着し、私たちはユースホテルへ向かった。

 

本来なら「アルベルゲ」と呼ばれる巡礼者用の宿に泊まるのだが、7日間で120km以上歩いてきたこともあり、身体を休めるためユースホテルに入り、このビルバオで1日休息日を設けることになった。

 

 

 

 

 

27972044_1275428239267631_3922334987221470597_n巡礼生活が始まって以降、日本にいる時には想像もつかないような出来事が多々起きている。

 

2月17日、ボリバ(Bolibar)からゲルニカ=ルモ(Gernika-Lumo)へ向かう道中で、私たちを引率してくれている桃井和馬先生を含め、13人いるメンバーの半数が道を間違えるというトラブルが起こった。

 

サンティアゴ巡礼路の道中には、点々と黄色い矢印や巡礼のシンボルであるホタテ貝の道しるべが存在する。

 

私たち巡礼者は、それらをたどることで迷うことなく巡礼の終着点であるサンティアゴ・デ・コンポステーラへと向かうことができるのだが、私ともう一人のメンバーは話すことに集中し過ぎるあまり、道しるべを追うことを忘れ、ある分かれ道で巡礼路ではない方へ進んでしまった。

27973014_1275889845888137_5979361466539175188_nWi-Fi環境がなければ通信機器が使えない状態で、しかも運の悪いことに、私と仲間はそのとき先頭を歩いており、後続の仲間たちが先にはいない私たちに追いつくために無理をして体力を浪費してしまった。

 

先頭を行くメンバーは、チーム全体の歩くペースを考慮しながら歩かなくてはならない。

 

適当な時間で休憩を取ることが求められるのだ。最低でも2時間おきに休憩を取ることが暗黙の了解になりつつあった中で、このミスは痛恨だった。

 

 

 

 

28059451_1275428289267626_5722375036135401923_nいつものように休憩を取ることができなかったことに加えて、雨天が続いていたためぬかるんだ悪路を、必死に私たちに追いつこうと歩いていた後続メンバー。

 

ろくな休憩をとらずに長距離を歩き続けるのは非常に危険で、低体温症の原因になりかない(日本と同じように現在のスペインも冬)。

 

他方、私たちも彼らが休憩を取らずに目的地へ向かっていることは知らず、道を間違えたことに気づいているだろうと思い込んでいたため、引き返して巡礼路に戻り、歩く速度をこれまで以上に上げた。

 

しかし、同じように急いでいたメンバーの姿をなかなか捉えることができなかった。

28058781_1278848708925584_9078674917666508825_n27971629_1277953045681817_2166302956534706009_n巡礼路に戻り3時間後、ようやく最後尾の2人に追いつくことができた私たちは、そこにいた桃井先生に事のいきさつを伝え休憩をとる。

 

しかし何の因果なのか、私たちが休憩を取る間に進んでいた桃井先生たちも道を間違えてしまったらしい。

 

 

 

しかも間違った道の先には、大人の腰の高さまで埋まるほどの深い泥沼があり悪戦苦闘を強いられたという。

 

私はそんな桃井先生たちの状況を知らず、休憩後は順調に歩みを進め、先を歩いていたメンバーとゲルニカ=ルモで合流を果たした。

 

泥沼遭遇のトラブルに見舞われたメンバーもなんとかそこを抜け出し、ゲルニカ=ルモから3kmほど手前の街にたどり着いていた。

27867583_1277981155679006_4423424061798082497_nここで合流組と泥沼組の双方がバルに入ったことでWi-Fi環境にありつき、連絡を取り合うことに成功。

 

泥沼組はタクシーを利用してゲルニカへ。街の中心地で落ち合うこととなり、長い一日が終わった。

 

 

 

フォトジャーナリストとして、これまで世界140カ国以上を旅してきた桃井先生も、このようなケースは前代未聞だと言っていた。旅は何が起こるか分からないということを、メンバー一同身を持って体感した出来事であった。

 

サンチャゴ巡礼路について

Facebook ページ 世界遺産「サンチャゴ巡礼道」を歩く

参加メンバープロフィール

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