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No.26 デルタ航空会社  山本小枝さん(1997年度 経済学部商学科卒業卒業)
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空の異文化で日々奮闘

[2017年11月30日掲載] 
今も昔も不動の人気、女性が憧れる職業の筆頭に挙げられるフライトアテンダント(キャビンアテンダント)。外資系の「デルタ航空会社」で、フライトアテンダントとして長年勤めてこられたのが、山本小枝さんです。

山本さんは、本学が誇るソングリーディング部、通称「CREAM」がまだ有志団体だったころに活躍され、当時は「授業の合間、メンバー全員でアルバイトをして、活動費や衣装代を捻出していた」と教えてくださいました。
勉強、アルバイト、部活……。学生生活を存分に満喫していた山本さんが次に挑戦したのが、アメリカへの留学です。ここに、山本さんがフライトアテンダントへの道を歩むきっかけになった体験がありました。

「体が小さな私でも、大きなアメリカ人たちと対等に話し合えて、誰もが私の意見に耳を傾けてくれる。『こういう考え方もあるんだ』という気づきが大きかったんです」。

人はお互いに平等であるというアメリカの文化に触れた山本さんは、この留学を境に、将来は外資系企業に就職することを決意しました。しかし、その道のりは平たんではなかったようです。
「就職氷河期のど真ん中だったので、あらゆる職種の採用試験を受けました。航空会社だけでも40社は受けましたね。結局卒業式の2週間前に内定をいただきました」。

当時はいわゆる「失われた10年」の時代。非正規雇用やフリーターが、社会問題として取り上げられ始めたころでした。それでも念願かなってノースウエスト航空へ入社。その後、2008年にノースウエスト航空がデルタ航空に吸収合併された後も変わらず仕事に従事し、勤続約20年。日本にいながら多国籍の乗務員やお客さまを相手に働く環境で、日々奮闘されています。

仕事の内容は、前後便の運行状況、機内食の詳細などの情報を頭に入れ、出発1時間半前に搭乗。離陸後に機内食などのインフライトサービスが始まりますが、たっぷり飲み物が入った150キロのカートを一人で動かしながら、お客さまへの対応も臨機応変に行います。画一的な対応は求められないものの、かといって気遣いが裏目に出ることもあり、「いつも学びの連続です」と山本さん。華やかに見える仕事の裏には、多大な苦労があるのです。

反面、やりがいを感じる瞬間もたくさんあります。
空の上にはトラブルがつきもの。例えば、出発の遅れた便の中で「人工透析をしなければいけない」という中国人のお客さまとの筆談、結婚指輪を落としたお客さまのためにシートを全てはがしたことなど、その内容は多岐にわたります。
しかし、そうしたトラブルを解決し、ホッとした表情で飛行機から降りていくお客さまは、今でも忘れられないそうです。

そんなフライトアテンダントを目指している学生へ、山本さんは「この仕事に就きたいという気持ちを大事にして、夢に向かってほしいと思います」と言い、異文化の中で過ごす日々で、あらためて気づいたことがあったと最後に話してくれました。

「アメリカにはお互いの個性を尊重しかつ平等であるという文化のほか、良いところがたくさんあります。その反面、自分の主張を強く持たなくてはならないという部分もあります。そうしたアメリカ文化の会社で働きながら、私は日本文化の素晴らしさを痛感させられることがあります。 『日本人として生まれて良かった』と思うこともよくあります。異文化の中で働きながら、日本の代表として胸を張って仕事ができるのも、仕事のやりがいの一つです」。

山本さんのお勤め先デルタ航空会社 (https://ja.delta.com/)

デルタ航空は1929年創業の農薬散布会社から始まり、現在アメリカの航空会社で最長の歴史を誇ります。また、世界6大陸に就航し、毎年1億6千万人を目的地へお連れする、世界最大規模のグローバルな航空会社でもあります。

取材を終えて

フライトアテンダントは華やかな世界だと思っていましたが、体力が必要な仕事だとわかり驚きました。また、山本さんの仕事に真剣に向き合う姿勢には尊敬しかありません。これから私も就活に入るので、山本さんのような人になれるように頑張りたいと思います。

学生記者:村井安沙香